アラフォーまでの人生
秋穂の人生はすでにアラフォーと言われる年齢を迎えていた。
今となっては幼い頃が懐かしいと思えるような年齢だ。
その幼い頃のトラウマが秋穂の人生に大きな影響を与えていることは言うまでもない。
貧乏なのは当たり前だったがその上父親が酒乱とあれば相当残酷な幼少期を過ごしていたことは想像がつく。
働く場所を転々する夫の変わりに昼も夜も働きに出る母親。
幼い兄と秋穂はいつも寂しさと餓えに耐えて過ごす日々だった。
酒乱の父親はたまに帰宅しては母からお金をむしり取って行く。
お金をむしり取って行くだけならまだマシだ。機嫌の悪いときは家で大暴れして行くのだからタチが悪い。
秋穂は産まれたときからそんな家族と出会いずっと耐えて暮らすことを余儀なくされていたのだ。
父親は秋穂が女の子だったためだろう。兄に対する暴力ほど秋穂には暴力を振るわなかった。
それでもいつも震えながら暴れる父親を見て恐怖心を抱いていたことには違いがない。
母が何故そんな男と離婚をせずに言いなりになっていたのか今でも理解することが出来ない。
経済的に父を頼っていたわけでもないのに何故夫婦と言う関係を続けていたのだろう。
それでも夫婦となるべくして出会いその関係を続けて行く出会いが両親にはあったのだろうか。
幼い頃は父親の暴力に屈していた兄も身体が大きくなって行くにつれそうは行かなくなる。
父親をいつか殺してしまうのではないかと言う恐怖を感じていたのは秋穂だけではなかったハズだ。
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